
ここのところ、続けてstance系を中心に攻めていたのですが、何というか、少し「飽き」を感じはじめていたので、気分転換に毛色の違う物を作ってみようかなぁ~と思っていたところ、友人のHALクンがタミヤの934を作り始めたとのこと。自分もキットを買ってあったので、「便乗しない手はない!」と思い、製作を開始しました。
※Jagermiester 934:built by HAL
キットは今年の3月に発売になったばかりのタミヤ的に超最新作のカーモデルだけあって、非常にシャープでかつ作り易いキット構造になっています。最初からエッチングを同封してあったりと、なかなか考えられたキットです。今回はタミヤ製というブランドを信じ、足回りの仮組みは一切ナシで製作を始めたのですが、仮組みナシでもご覧のアシ加減。流石天下のタミヤさん!と改めて痛感しました。
しかし最新のキット、タミヤだからと言って、気になるところが無いワケではありません。数年前に過去作の911フラットノーズをベースにして発売された911ターボ同様、何から何までボディーと一体形成なのは少し考え物です。確かに最初からボディーに一体形成されていれば、パーツの「後付け感」や塗膜の厚みで分割パーツが合わなくなるということは無くなりますが、マスキング地獄に苦しめられることになります…。それでもリアウィングの樹脂部分だけは別分割にしてくれただけ、911ターボよりははるかにマシだと思います。また、フロントウィンドウのモールが形成段階で既にモールドがギリギリある程度な為、モールを塗る際、ボディー側にマスキングテープを貼って切り出すという手法が通用しませんでした。今回は全て先にマスキングテープを切り出し、形状に合わせてチマチマと貼って行く方法を行いましたが、お蔭様でマスキングテープカット時のナイフの歯滑りという恐怖から解消されました。結果的にオーライでしたが、本当にマスキング地獄でした…(笑)
また、ヘッドライトの形成にも難アリです。実車はレンズと周りのリング部分が別パーツのワケですが、これまた悪名高い911ターボのキットからクリアパーツを流用したせいで、レンズのリングが一体形成という恐ろしいパーツ割になっています。ボディーとクリアパーツを別々に塗ったら色が合わなくなることは目に見えていたので、レンズとリングを分割、リングをボディーに接着してから塗装をしました。こういう細かな点をもう少し改良してくれていたら、もっと良いキットになっていたのになぁ…と思います。
今回はキットのイエーガーマイスター仕様には作らず、個人的に934や935=バイラントの思い入れが強いので、キット発売時にスタジオ27より発売されたバイラント用のデカールを組み合わせました。ちなみにバイラントはドイツの給湯器メーカーだそうです。自分は「グリーン」が一番好きなのですが、幼き頃に父から買い与えられたランチアストラトスのミニカーか、このバイラントポルシェのミニカーの影響が大きかったと記憶しています。そんな思い出もあり、作るならバイラント!と決めていたのでした。
スタジオ27のデカールは沢山持っているというのに今回初めて使ってみたのですが、なかなかのモノでした(笑) 印刷はカルト製なので透けも無く、貼った時の質感も素晴らしいのですが、サイズが結構いい加減です。特にドア側面~Cピラーに流れるピンクのラインの部分は、全然ラインが合いません(笑)途中で切った貼ったで調整をする必要があるので、作られる予定のある方はご注意ください。
ディティールアップとしては、シートベルトの追加、ホイールのエアバルブの追加、ボンピンの交換(タミヤ→モデラーズ)程度です。フェンダーの黒いライン(シール材?)はハセガワのミラーフィニッシュシリーズのマットブラックを細切りにした物を貼っておきました。しかしキット純正でエッチングパーツが付属してくるというのは非常にありがたいですよね。フロントダクトのメッシュ部分は実に効果的だと思います。934のキットに関しては、別売りのエッチングセットは買う必要が無いと思いますよ(笑)
とまぁ色々書きましたが、今から30年以上の前のクルマが新金型で登場したというのは本当にモデラーにとっては嬉しいニュースでした。特に934に関しては、ポルシェの中でも人気のあるモデルながら、これまで1/24スケールに関しては古のエッシー/エレールのキットしか存在しないという状態でした。エッシーのキットも古いキットのため、とても組み難いキットだそうです。私はタミヤ作った後なので逆にエッシー/エレールのキットが欲しいのですが…(笑) ビシっと作るには一癖あるキットですが、とても楽しめるキットです。私ももう1台くらい作りたいなぁ~なんて思っています。キット買ったけど積んでる…という方、是非作りましょう!(笑)
完成後の達成感・充実感は私が保証します(笑)